死を想い 生を生ききる
2038年には年間170万人とも言われている人々が死をむかえる多死社会となると言われています。死がどれほど日常に近くなることでしょうか。
どの様な形で死をむかえたとしても この地上での到達点として 誰も免れ得ない「時」と向き合いますが そんなことが周りの多くの人々の死によって日常の時代になるのでしょうか。生は一瞬の出来事 肉体の死こそが常態 そうかもしれません。そう思うと人間すべての愚かさを愛おしく感じます。愚かさも賢さも喜びも哀しみもあの世に持って行くことはできないのですから。
2月は どんよりした空、寒い凍てつく空気、茶色く枯れた草花、すべてが死んでしまったかのようです。
汝 塵より生まれ 塵に還る
こんな言葉を思い出します。もしも人に希望する力が与えられていなかったら 夢を見る力が与えられていなかったら この世は こんな現実は 乗り超えていくにはあまりに過酷でしょうか。たとえこの体が朽ち果てたとしても 先人たちが見た夢 希望、自分たちが見ている夢 希望、を次世代に繋ぐことができれば素敵なことだと思います。
冬の夜空はことのほか美しく あの星たちは先に逝った人々の私たちを照らす道しるべなのでしょうか。